制作年2021
植物のような動物のような、貝のようにも見える、2本足で長い尻尾?
側面にも床面にもヤモリのように進んでいく。
不思議な形の花器は作者の分身のようでもある。
不恰好だが、生きてくる過程での進化かもしれない。
どこにもすんと馴染みきれず、何処にもそこそこに潜んでいる。分類不可能。
何焼きか、オブジェか道具か、美術か芸術か、時にはそんな分類は気にせずに。
タイトル「まる草の根」はある日の新聞記事中の「深まる草の根運動」という言葉から、そこだけが抜け出し、すっと心に住みつきました。
若い頃より身も心も少し丸くなった草(私)の根っこは何処にどんなふうにあるのだろうかと思いを馳せながら制作しました。